世代間と一呼吸


30代後半~のお母様方と言うのは、ピアノを習っていた方が割と多い世代だと思います

私の両親の子供時代は「音楽を習いたかったけれど、まだまだ余裕の無い世代」であり、「その思いを娘や息子に託したい世代」でした

その子供世代が親になった頃(第二次ベビーブーム世代)は生活水準も高まり、我が子へ楽器を習わせる余裕•楽器を購入出来る余裕が生まれる…子供達は親の期待が高まった世代です

ですからクラスの中にピアノを習っている同級生が多かった!

時に過度な期待が高まれば、息苦しさを感じる子供も勿論いるワケです(笑)
そしてまだまだ口答えなんて許されない厳しい親世代の子供達ですから、私達子供は根性で習っていた世代だとも思います

今思えば教本も今の様に沢山あるワケでは無く、講師も固定観念で『ピアノと言えばバイエルです‼︎』という感じでした


だからかな?左手にヘ音記号が出てくると、殆どの人達が譜読み挫折を起こしてピアノから離れて行く…といった感じでした
習う人も多ければ、小学校で辞める人も多かった気がします

そんな私達世代が親になると、今度は「子供達には自由にさせたい」「無理強いはさせたくない」と思う

なんとも厄介な世代なのです(笑)


色んな時代の状況があるでしょうし、ご家庭のご事情もあるでしょう
そして子供さんに対する親御さんの思いがそこにあると思います

私は時々お母様方からレッスン以外のお話をお伺いしたりも致します
お伺いさせて頂く事でそれがレッスンのヒントになったり、又お母様のお気持ちが軽くなったりという事もあるのです

そこからお子さまに対するお母様のお気持ちや、接し方が変わってくる…つまり「一呼吸」がそこで生まれると思います


子育て未経験者の私が何を言っても笑われてしまいそうですが(笑)、それは指導者でも一緒で、例え親子間でも他人であっても、人間関係の中で「一呼吸置く」「一つ距離を置く」と言う事は本当に大切だと思います
状況を判断して、そこから更に一歩踏み込むか?そこも考えられますから


ですから不安な事はどんどんお話して頂けたら、と思います
答えは出ないかもしれませんが、選択肢は広がるかもしれません

そう言う意味で私は「音楽講師」でありながら、その生徒さん(時にはお母様)に寄り添う方々の1人でありたいと思います